大手から小規模企業まで、近年早期退職が深刻な課題となっています。
大学卒業者の約3割が入社から3年以内に退職すると言われていて、その多くが企業にとって大きなダメージをかけてしまう「突然の退職」です。
なぜこのような事態が起こるのでしょうか。そして、企業はどのような対策ができるのでしょうか。
なぜ若手社員は突然退職してしまうのか
- コミュニケーション不足による孤立感
多くの若手社員が抱える問題の根底には、「相談できる環境がない」「本音を話せる関係性がない」という課題があります。悩みや不安を一人で抱え込んだ結果、限界を迎えてしまい、突然の退職という選択に繋がってしまうのです。
- 価値観のミスマッチ
入社前に想像していた職場環境や仕事内容と現実とのギャップに戸惑い、「この会社は自分に合わない」と感じてしまうケースも少なくありません。またそのギャップについて上司や同僚と十分に話し合う機会がないまま、退職を決断してしまいます。
- キャリアビジョンの不明確さ
将来への不安や自分のキャリアについての迷いを抱え、転職という選択肢にすぐに飛びついてしまう傾向があります。
早期退職防止に本を使ったワークショップが効果的
- 安心して本音を語れる環境づくり
著者の考えをかりながら、個人的な悩みや価値観について話すことができる(間接的に自分の思いを表現できる)ため、普段は言いにくいことも自然に話せるようになります。
- 多様な価値観への理解を深める
本を通じて様々な考え方や生き方に触れることで、多様性への理解が深まります。同僚や上司の行動の背景にある多様な価値観を理解することは、チームで仕事を進めていくうえで非常に重要です。
- 長期的な視点の獲得
キャリアや人生について扱った本を読むことで、目先の問題にとらわれず、長期的な視点で自分の成長やキャリアを考える習慣が身につきます。
おすすめしたいテーマ・本

- 若手層向けテーマ『期待される存在になるには?』
使用書籍:「あなたが上司から求められているシンプルな50のこと」
97%の部下は、上司の期待を把握できていないとされています。上司の期待が分からなければ損をするのは部下。信頼され、期待される存在になるために必要なことについて考えます。

- 管理職向けテーマ『部下との対話力向上研修』
使用書籍:「ヤフーの1on1 増補改訂版 部下を成長させるコミュニケーションの技法」
いちばん売れている1on1の入門書。「1on1ミーティング」を定着させ、効果的な時間にするにはポイントがあります。具体的な手法で実践のイメージを掴みやすくなっています。
研修の案内をする時のポイント
- 押し付けではなく「選択肢の提示」
研修参加を強制するのではなく、「成長の機会」として提示することが重要です。参加者が自主的に学びたいと思えるテーマ、タイミングを尊重しましょう。
- 管理職の積極的な参加
管理職が率先して参加し、学ぶ姿勢を示すことで、組織全体で研修の参加が珍しいことではい風土ができます。
若手社員の早期退職は防げるのか
もちろん忍耐が足りないなど個人の問題であることも少なくありませんが、組織全体のコミュニケーションや雰囲気も見直す必要があります。
普段から相談しやすい関係性を築き、不安や悩みに早期に気づいて声をかける、サポートできる組織作りが不可欠です。
ワンブックシェアリングでは現場仕事をされている方なども多く、どんな職種の方でも楽しくご参加いただけます。
本を使ったコミュニケーションで、職場環境をより良くしませんか?